動画などの大容量ファイルのダウンロードに時間がかかり、イライラすることはありませんか?
通信速度が遅くなる原因には、端末や接続機器だけでなく、回線のスペックなどさまざまなものがあります。
通信速度の測定方法と実測値、ダウンロードが遅くなる原因と改善策を解説します。
快適通信なダウンロード速度は?
インターネットをストレスなく楽しむための下りの通信速度は、10Mbps~30Mbps程度です。
スマートフォンの場合は、5Mbps以上の速度があればストレスなく通信ができます。
また、高画質の動画も含めて一般的にインターネット通信は、下り100Mbps以上であれば快適と言われています。
上り速度と下り速度の違い
インターネットの速度は「上り」と「下り」の2種類に分かれます。
上り速度は、Webにファイルがアップロードされる速度で、下り速度は、ウェブからファイルをダウンロードする速度です。
上りの通信/アップロードについて
代表的な上りの通信、アップロードは、メールやLINEの送信、SNSやブログへの投稿
動画の投稿、データファイルの送信などです。
インターネット上に何らかのファイルを公開する行為はすべてアップロードに該当します。
アップロードするファイルの種類によって必要な「上り速度」は異なります。
例えば、テキストベースのメールやLINEの送信は1Mbps程度の通信速度で問題なく行えます。
動画投稿のような大きなファイルをアップロードするには10Mbps程度以上の上り速度が必要です。
下りの通信/ダウンロード
代表的な下りの通信(ダウンロード)は、メールやLINEの受信、Webサイトの閲覧、動画の視聴、データファイルの受信などです。
インターネット上のコンテンツを閲覧して楽しむ行為は、すべてダウンロードに該当します。
そのため、一般的には下り(ダウンロード)速度がより重要です。
ダウンロードの場合、扱うファイルの種類によって必要な「下り速度」は異なります。
メールやLINEなどの文字受信は1Mbps程度で可能ですが、4K動画などの高画質動画の再生には25Mbps程度の下り速度が必要です。
ネット回線事業者の表記速度はベストエフォート値
公式サイトに記載されている通信速度の数値は、あくまでもベストエフォート値(理論上の最大速度)であることに注意が必要です。
各インターネット回線の最大速度が1Gbpsと記載されていたとしても、一般的な環境ではその速度は出ません。
ping値
インターネットを快適に利用するためには、通信速度だけでなく、「Ping値」も重要です。
高速回線であっても、Ping値が大きいと快適にインターネットを利用することができません。
Ping値とは、一言で言うと、インターネットの応答速度で、ミリ秒(ms)で表され、数値が小さいほど応答速度が速いことを意味します。
ping値は、リアルタイムな通信が必要な場面で大きな影響を及ぼします。
具体的には、オンラインゲーム、高画質動画の視聴、無料通話アプリケーションなどです。
Ping値が高いと、画面がカクカクしたり、動作が乱れたりして、スムーズな操作ができなくなります。
特にオンラインゲームは、Ping値が低くないと快適にプレイすることができません。
ネット回線通信速度の測り方
通信速度がどれくらいなのかは、ネット上の通信速度診断で知ることができます。
検索エンジンで「通信速度測定」と検索すると、通信速度診断サイトがいくつも出てきますが、どれも簡単にアクセスでき、通信速度の診断を始めることができます。
サイトによって特徴があり、上り・下りとも表示されるサイトもあれば、下りしか表示されないサイトもあるので、自分が使いやすい方を利用しましょう。
実際に計測して、平均速度が前述の速度目安よりも遅い場合は、原因を絞り込んで以下の対策を実施してみてください。
ダウンロード速度が遅くなる原因
ダウンロード速度が遅くなる原因には、さまざまなものがあります。
回線が原因、プロバイダーが原因、Wi-Fiが原因、パソコンが原因、接続機器が原因の場合など様々です。
回線に起因するもの
現在の主流は光ファイバー回線ですが、一昔前のADSL回線を使っている人もいるかもしれません。
ADSL回線の最大速度は、下り50.5Mbps、上り12.5Mbps。そもそも理論速度が低いため、ダウンロード速度に不満を感じる方も多いのではないでしょうか。
また、ポケットWi-FiなどのモバイルWi-Fiルーターなどの無線回線は、光回線ほどの通信速度が出ず、電波状況にも大きく影響されます。
プロバイダーの原因
プロバイダが原因で回線速度が低下するのは、以下のような状況が考えられます。
プロバイダーでの混雑、プロバイダーの障害など、いずれの場合も、スムーズなインターネット通信が行えなくなります。
Wi-Fiに起因するもの
無線接続は、有線接続に比べて通信速度が遅くなります。
自宅に光ファイバー回線を引いている場合でも、ルーターから無線LANを使ったWi-Fi接続と、LANケーブルを使った有線接続では通信速度が異なります。
特に、Wi-Fi接続は壁などの障害物があると速度が低下することがあります。
ONUやルーターと機器の間に障害物がないかを確認してください。
パソコンに起因するもの
パソコンのスペックが低いと、高速通信をしていても速度に不満が出る場合があります。
パソコンのメモリーが少ない場合や、HDDに何らかの不具合がある場合は、通信速度が遅くなります。
接続機器が原因
ONUやルーターなど、インターネット回線の引き込みに接続するための機器の不具合によっても、通信速度が遅くなることがあります。
ルーターの規格が古いと、通信速度が遅くなることもあります。
光回線の通信速度を生かすために、以下の高速通信を実現する3つの規格を利用することが望ましいです。
- IEEE802.11ac
- IEEE802.11ad
- IEEE802.11ax
光ファイバーWi-Fi接続の通信速度に不満がある場合は、使用しているルーターが上記の規格に対応しているかどうかを確認しましょう。
インターネット接続の速度を上げる方法
インターネット回線の速度を上げる方法をご紹介します。
アップロード、ダウンロードともに速度アップに効果的ですので、ぜひお試しください。
光ファイバー回線が原因の場合
現在、光回線以外の低速回線を利用している場合は、光回線への切り替えを検討しましょう。
高速通信が可能な光回線に切り替えるだけで、インターネットの利用が格段に快適になります。
一般的な光回線は下り最大1Gbpsで、これは理論値です。
プロバイダが原因の場合
普段は快適に利用できる日に速度が遅い場合、プロバイダに何らかの問題がある可能性があります。
この場合、ユーザー側でできる対策はありません。
プロバイダーが正常な状態に戻るのを待ちます。
特定の時間に速度が遅くなる場合は、その時間に同じプロバイダー経由で多くの人がインターネットを利用している可能性があります。
この場合は、時間をずらすか、プロバイダーを変更することを検討してください。
Wi-Fiが原因の場合
光ファイバー接続で、Wi-Fi接続時に速度が遅くなる場合、パソコンを有線接続してみると、Wi-Fi接続が原因であれば改善されるはずです。
また、有線接続をする場合は、カテゴリー6以上のLANケーブルを使用してください。
カテゴリー5以下のものを使用すると、有線接続で速度が出ない場合があります。
PCが原因の場合
PCのスペック不足が原因の場合は、PCを交換することで通信速度を改善することができます。
ここで紹介した他の方法を試しても速度が改善されない場合や、他の機器を使用したときは速度が出るのに、パソコンを使用したときだけ速度が遅くなる場合は、パソコンのスペック不足が原因である可能性が高いです。
同じパソコンを長く使っている場合は、買い替えを検討してください。
接続機器に起因するもの
ONUやルーターが原因と思われる場合は、まずそれらを再起動してください。
多くの場合、再起動することで問題が改善されます。
それでも改善しない場合は、機器の故障の可能性があります。
ONUがレンタルの場合は、ONUをレンタルしている会社に問い合わせてください。
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ネット遅い!遅い原因と改善方法まとめ
短時間で快適にダウンロードするために必要な通信速度は、ダウンロードするファイルの大きさによって大きく異なります。
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